- 塾経営
LMS(学習管理システム)のおすすめな便利機能やメリット・デメリット、選ぶポイントも解説
毎日のように生徒の進捗管理や教材更新、さらには質問への対応に追われる難しさは塾経営ならではの苦労です。
この場合、LMSの導入で運営の効率化を狙うことができます。
ただし、導入前にはシステムへの投資効果や使い勝手などを知っておかないと無駄な投資になりかねません。
そこで、この記事では、LMSの概要と導入時におすすめの便利機能や、メリット、デメリット、選定の際のポイントを解説します。
LMS導入の検討をはじめたばかりの「塾経営者」や「より効果的な教育管理を目指す方」に役立つ記事となっているため、ぜひ最後までご一読ください。
LMS(学習管理システム)とは
LMSとは、学習管理システム(Learning Management System)のことです。
主に、塾や教育機関でのeラーニングコンテンツの配信、運営、追跡、レポーティングなどを一元管理が可能です。
また、インターネット上で利用できるため、地理的な制約に囚われることなく、生徒や講師がアクセスできる利点もあります。
このLMSを導入することにより、人件費や教材費などのコスト削減が期待できます。
また、LMSは生徒ごとの進捗状況や成績をリアルタイムで把握できるため、生徒のニーズに応じた柔軟な指導も可能となるでしょう。
LMSでおすすめな便利機能5選
LMSは、塾運営をスムーズかつ効率的に行うために役立ちます。
以下に、LMSが提供する便利機能の中から特に注目すべき5つをピックアップしました。
- eラーニング教材の配信機能
- 学習教材の登録・管理機能
- 学習状況の管理機能
- コミュニケーション機能
- 販売・決済機能
それぞれ詳しく解説します。
eラーニング教材の配信機能
塾経営者にとってLMSの中心的な機能は、eラーニング教材の配信機能です。
この機能により、塾のコストを削減しつつ、教材を生徒に効率的に届けることができます。
例えば、インターネットを通じて動画やPDF、課題などの多種多様な学習コンテンツを生徒に提供できます。
そのため、教材の更新や修正、配信をスムーズに行い、塾運営の簡素化が可能です。
また、配信機能によって、生徒は自宅からでも学習できます。
その結果、塾への交通費や時間のコストも省くことができるでしょう。
eラーニングの進化により、昨今の塾運営においてLMSの導入は、コスト削減だけでなく、質の高い教育サービスの提供という点でも非常に重要です。
学習教材の登録・管理機能
LMSにおける「学習教材の登録・管理機能」も、おすすめの便利機能です。
この機能では、各種教材を簡単に登録して一元管理でき、タブやカテゴリ分けによって整理も可能です。
また、塾の管理者や講師は教材のアップデートや追加、更新も簡単に行えることで、生徒に常に最新の教材を提供できます。
このように、学習教材の登録・管理機能を最大限活用することで、運営の手間を軽減しつつ、教育の品質と生徒満足度を高めることができます。
ただし、複雑な操作を必要とするLMSや、不透明な管理システムはコスト削減どころか逆に運営コストの増加を招く可能性がある点に留意しましょう。
学習状況の管理機能
LMSでは、学習状況の管理機能もおすすめする便利な機能の1つです。
この機能の活用によって、生徒の学習の進捗状況等を管理できるため、生徒1人ひとりの学習状況を把握し、効果的な指導を行うことが可能です。
例えば、成績、提出課題の進捗、オンラインテストの結果など、各種学習データがリアルタイムで集計されます。
講師はレッスンの効果を分析し、教育カリキュラムの調整によって個々の生徒にとって最適な学習プランを提供できるでしょう。
また、生徒だけでなく、講師側からも学習進捗が可視化できるため、生徒のつまづきや伸び悩みにもすぐ気づき、適切に対応できます。
さらに、手作業でのデータ管理や集計に比べ、時間や人件費を大幅に削減できるため、効率の良い運営が可能になるものです。
コミュニケーション機能
LMSでは、コミュニケーション機能も利用できます。
コミュニケーション機能では、チャット機能を中心に、この機能を通じて生徒と講師はリアルタイムでのやりとりが可能です。
例えば、質問への回答やフィードバックを通じて、学習サポートを強化できます。
また、生徒の疑問点や不明点をタイムリーに解決できれば、学習の中断を防ぎ、効率的に学習を進められるでしょう。
ただし、こうしたコミュニケーションツールは、テキストベースのみの場合も少なくありません。
場合によっては、音声やビデオ通話をサポートするLMSもあるため、教室のニーズに合わせた選択が重要になります。
販売・決済機能
LMSの販売・決済機能は、オンライン教育コンテンツの経済的側面を支えます。
この機能を通じて、塾では特定の動画を有料配信として提供し、生徒や受講者からの収益を得られます。
また、売り上げデータを保管でき、分析から得られる結果を通じて内容を改善することも可能です。
このように、販売・決済機能により、収入源を多角化し、従来の授業料以外での利益の確保が可能となります。
そのため、LMSではこの販売・決済までできる機能の充実が大切です。
なお、具体的なシステムについて知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
参考:LMS(学習管理システム)とは?個人学習塾が導入するメリット・デメリットや選び方のポイントを解説!
LMSを導入するメリット5つ
LMSの導入によって、全体として運営費用の削減に大きく貢献する様々なメリットがあります。
以下は、LMSの導入によって得られる主なメリットです。
- 学習スケジュールを共有できる
- 学習の進捗を確認できる
- チャット機能で質問・回答が可能
- 教材の更新が可能
- コスト削減につながる
それぞれのメリットを次に詳しく紹介します。
メリット1:学習スケジュールを共有できる
LMSの導入によって生まれる学習スケジュールを共有できるという点は、塾経営にとって非常に大きなメリットです。
生徒は自分のスケジュールを簡単に把握できるため、より計画的に学習を進めることが可能になります。
特に個別指導や自習形式の授業を多く取り入れている場合、各生徒の個別の進捗やスケジュールを追跡しやすくなるでしょう。
また、講師側にとっても、一度スケジュールを立てればその更新に追われることなく、生徒の状況に応じた手厚い対応に時間を割くことができます。
つまり、より質の高い教育を提供する余裕が生まれるという効果もあります。
メリット2:学習の進捗を確認できる
学習の進捗を確認できる点も、LMS導入のメリットです。
LMSには、学習の進捗を生徒・講師の双方で確認できる機能が備わっています。
確認機能により、生徒は自身の学習状況を客観的に把握し、どの分野を重点的に学習すべきかを自主的に判断できます。
同時に、生徒が自分から質問できない場合でも、講師は各生徒の伸び悩みや理解度を簡単に把握できるでしょう。
こういった進捗管理の仕組みは、塾における複数の講師間での情報共有をスムーズにします。
そして、生徒1人ひとりへのカスタマイズされた指導が行えるようになり、結果として教育サービスの質を高める上でも大きなアドバンテージとなるものです。
メリット3:チャット機能で質問・回答が可能
チャット機能を使って、質問・回答が可能なこともLMSのメリットと言えます。
この機能により、生徒がリアルタイムで講師に質問を行ったり、講師が生徒の問いに対して迅速に反応ができる環境を作ります。
例えば、生徒が自分から積極的に質問できない場合でも、講師側からアプローチして生徒の理解度や進捗をより良く把握可能です。
特に難解な問題に対しては、この迅速な対応が生徒の学習意欲を保つ上で役立つでしょう。
また、塾経営においては、このチャット機能によって学習サポートの質が高まり、結果として塾への満足度も向上することが期待されます。
ただし、難しい内容については、チャットだけでは伝えきれない不向きな部分もあるはずです。
そうした場合は、他の機能や手段を併用する必要があることに留意してください。
しかし、日常的な疑問や簡単な質問・回答であれば、チャット機能は手軽に、かつタイムリーに利用できるため非常に便利です。
メリット4:教材の更新が可能
生徒の学習にもっとも重要な教材の提供も、LMSの導入によって大幅に効率化できます。
特に、教材の更新が可能な点はLMSの大きなメリットと言えます。
伝統的な教材配布方法では、新しい情報が出るたびに教材の印刷・配布を行う必要があり、これはコストと時間の両面で負担が大きいです。
しかし、LMSの導入によって、オンライン上で登録した教材を更新することで、常に最新の状態に保てます。
紙ベースの教材を差し替える場合に比べて、簡単に行えるため、講師は更新作業にかかる手間を減らし、教育活動により集中できます。
このように、教材の迅速かつ効率的な更新が可能なLMSは、昨今の塾経営になくてはならないものとも言えるでしょう。
メリット5:コスト削減につながる
塾運営におけるコスト削減も、LMSを導入するメリットの1つです。
なぜなら、講義を行う講師の人件費や、紙ベースの教材費用などを大幅に削減できるからです。
LMSにはeラーニング教材の配信機能が含まれており、一度作成した教材は何度も再利用できるため、長期的に見て教材作成のコストを下げることができます。
また、通常の授業での印刷物のコストや、配布の手間も削減されるでしょう。
さらに、LMSでは、講師やスタッフが行う学習進捗の追跡や成績管理といった管理業務の効率化も期待できます。
そのため、手作業による時間の浪費を防ぎ、ヒューマンエラーも減少可能です。
このように、LMSの導入によって塾運営にかかるコストを削減できれば、その分を塾の品質向上や他の投資に回すことも検討できるでしょう。
LMSを導入するデメリット2つ
LMSによるメリットは多大ですが、それを運用する上で把握しておくべきデメリットもまた存在します。
以下では、LMS導入に伴う主なデメリットを2点、具体的に解説します。
- 導入コストがかかる
- LMSによっては使いづらい
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
デメリット1:導入コストがかかる
導入コストがかかる点は、LMSを導入する際の大きなデメリットの1つです。
LMSの導入の初期段階では、ソフトウェアの購入やカスタマイズ、スタッフ研修などに関連する費用が発生するためです。
特に、機能が充実しているLMSであればあるほど、その費用は高くなる傾向にあります。
そのため、塾経営者にとって重要なのは、自分の塾に必要な機能がついているかを見極め、過剰な機能でコストを高めないようにすることです。
例えば、塾運営における中核となる機能にフォーカスし、それ以外の余分な機能を減らすだけでも初期コストを可能な限り抑えることができます。
また、長期的な視点を持ち、初期投資によって将来の運営コストがどの程度削減できるのか見積もることも大切です。
デメリット2:LMSによっては使いづらい
次に、使いづらいLMSがあることもデメリットとして挙げられます。
動画視聴画面の見にくさや進捗確認画面のわかりにくさがあると、学習効果を低下させる可能性があるためです。
例えば、教材が直感的に理解できなかったり、学生や講師とのコミュニケーションを取りづらい設計で作られているなどが挙げられます。
また、複雑な設定や操作が必要なLMSでは、講師や生徒が機能を十分に活用するまでに時間がかかり、結果として教育効率も低下する可能性があります。
このデメリットがあることから、LMSは操作性などを一度試してみてから決めることがおすすめです。
LMSを選ぶときのポイント5つ
以下の5つのポイントを基に、もっとも塾に適したLMSを選びましょう。
- ポイント1:機能が適しているか
- ポイント2:操作しやすいか
- ポイント3:費用は適切か
- ポイント4:実績があるか
- ポイント5:チャット機能が使いやすいか
それぞれのポイントを見ていきましょう。
ポイント1:機能が適しているか
塾経営者がLMSを選ぶ際、機能が適しているかが最初のポイントです。
なぜなら、使いたい機能が備わっているかが、塾の運用効率を左右するからです。
例えば、eラーニング教材の配信機能や学習状況の管理機能は、生徒の進捗を把握し、より個別化された指導を行うのに役立ちます。
一方で、機能が充実しすぎている場合にも料金が高くなりやすいです。
機能の多さが常にメリットとは限らないため、塾の規模や必要とするサービスを考慮し、必要十分な機能を備えたLMSの選定がおすすめです。
ポイント2:操作しやすいか
適切なLMSの選定において、操作しやすいかどうかも重要なポイントです。
ここで言う操作のしやすさには、以下が挙げられます。
- 直感的なユーザーインターフェースか
- 素早く必要な機能を選んで使えるか
- 十分なサポート体制はあるか
塾運営においてLMSを活用する際、生徒がスムーズに教材にアクセスし、学習進捗を確認できることが必要です。
また、講師も効率よく授業計画を管理できる利便性は、塾のサービス品質を向上させることに繋がります。
そのため、実際のLMS選定の際には、機能性だけではなく、両者の操作性についてもしっかりと確認する必要があります。
ポイント3:費用は適切か
適切な費用でLMSを導入することは、コスト削減の観点からも極めて重要です。
費用が適切かを見極めるには、提供されている機能やユーザビリティ(使いやすさ)に対して求められる料金が妥当であるかを検証する必要があります。
費用面で考慮すべき点には、初期費用、月額または年額のサブスクリプション費用、追加機能の利用料金、ユーザー追加ごとの料金などがあります。
また、LMSの導入が直接、塾運営の効率化とコスト削減に貢献しているかも重要な判断材料です。
機能は使えば使うほど価値がありますが、必要ない機能に対して料金を支払っているなら、それはコストの無駄遣いとなりかねません。
LMSの料金プランは機種によって大きな差があるため、複数のLMSを比較しながら検討するのがおすすめです。
ポイント4:実績があるか
塾のLMS選びで重視すべきポイントの1つに、「実績」も挙げられます。
例えば、実際に他塾などで導入されている実績はあるかを確認することが肝心です。
例えば、多くの塾で採用されているLMSであれば、そのシステムが一定の品質を満たしている証拠とも言えます。
また、他塾でも多く導入されていれば、大きなトラブルは発生しづらいとも考えられます。
実際に多用されているシステムほど、利用者からのフィードバックを得やすく、開発側も不具合や要望に応じた改善を行っている可能性が高まるからです。
さらに実績を確認する際は、導入事例における詳細な結果データや、塾における具体的な運用の成功例に注目しましょう。
ポイント5:チャット機能が使いやすいか
最後に、チャット機能もLMSを選ぶときのポイントです。
生徒と講師のやりとりがスムーズに行われるかどうかが、eラーニング体験の質に大きく影響するためです。
- リアルタイムでの質疑応答が可能か
- 過去の質問と回答が検索しやすいか
- 通知システムは効果的に機能しているか
また、生徒が質問しやすいか、講師が回答しやすいか、2つの観点から使いやすさを測ることも大切です。
どちらも整っているLMSを選ぶことで、生徒の満足度向上につながり、結果として塾への定着率の向上、塾の評判の向上にも寄与するでしょう。
LMSを導入するとコスト削減につながる | より充実した質問対応を図るならmanaboがおすすめ
LMSの導入によって、塾運営に関わる多くのコストを削減し、教育サービスの効率化を図ることができます。
便利な機能を多く有しており、時間や場所に縛られずに学習管理を行えるため、学習スケジュールの共有や進捗の確認も手軽です。
しかしながら、LMSの導入には初期コストや使い勝手の問題もあります。
そのため、塾の運営に最適なシステムを選ぶ際には、機能の適性、操作性、費用、実績、そしてチャット機能の使いやすさを重視して選定することが肝心です。
特に、質問・回答に関しては使いづらい場合もあるため、細かい点に注意が必要です。
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