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塾講師のバイトに研修は必要?おすすめの研修内容や期間、獲得できるスキルを詳しく解説
塾を経営する上で、「採用した講師に研修を行うべきか」迷っている方は非常に多いです。
結論を言うと、塾講師として働いてもらう場合、何かしらの研修は行う方が良いです。
具体的には、模擬授業やワークショップ型研修など、多様な研修を通じて講師のスキルアップ・指導力の向上を目指す必要があります。
本記事では、塾講師の研修の必要性やおすすめの研修内容、得られるスキルについて詳しく解説します。
学習塾で研修を取り入れるか悩んでいる経営者の方はぜひ参考にしてください。
塾講師の研修は生徒へ適切な指導をするために必須
塾の経営を行う上で、講師の研修は、生徒へ適切な指導をするために必須です。
塾講師は、学校教員とは異なり教員免許や教育学の知識が必要ない場合が多いです。
そのため、各科目に関する知識は教えられても、その指導方法や生徒とのコミュニケーションが上手くできない場合があります。
その結果、生徒が求めるニーズに応えることが難しくなります。
「どのように生徒に伝えるべきか」「生徒から質問を受けた際はどのように接するべきか」といったことを研修で伝えることで、講師1人ひとりの教育スキルを育てることが可能です。
塾講師を採用した際は、まず研修を通して生徒1人ひとりに合わせた指導法や対話法を身につけてもらうことが大切です。
学習塾が講師に研修を行う目的は3つ
学習塾を経営する上で、採用した講師に研修を受けてもらうのにはさまざまな目的があります。
具体的には、以下の3つです。
- 塾講師の講義スキルを向上させる
- 生徒の継続力を伸ばすための講師を育成する
- 講師の力量を試し、授業配置に活かせる
各目的について、詳しく見ていきます。
目的①:塾講師の講義スキルを向上させる
研修を行う主要な目的は、塾講師の講義スキルを高めることです。
模擬授業やフィードバックを通じて、授業の質を向上させる狙いがあります。
経験豊富な講師やスーパーバイザーからのアドバイスにより、授業力を高めるための具体的な改善点が明らかになります。
そのため、模擬試験を通して各講師の授業を客観的に評価することで講義スキルが高められます。
目的②:生徒の継続力を伸ばすための講師を育成する
研修の2つ目の目的は、生徒との良好な関係を築く講師を育成することです。
講師はただ生徒に講義を行えば良いわけではありません。
塾に通う生徒と良好な関係が築けるようなコミュニケーション能力を身につけてもらうことが重要です。
講義がうまく、コミュニケーション力の高い好かれる先生がいることで、生徒は塾での学習が楽しくなります。
その結果、生徒の学習の継続率を伸ばすことができるのです。
生徒の継続率を伸ばすことで、塾としても売上を上げることができるため、塾講師の育成が必要になってきます。
目的③:講師の力量を試し、授業配置に活かせる
研修の3つ目の目的は、講師の力量を確認し、授業配置に活かすことです。
新しく採用された講師の力量は未知数であるため、授業配置が困難です。
例えば、高校生向けの講師と小学生向けの講師とでは、必要なスキルセットが異なります。
研修を行うことで新しく採用された講師のスキルと適性を評価することができます。
その評価を元に、各講師にどの学年のどの科目を担当してもらうのかを決定することが可能です。
こうした授業配置に活かすためにも、採用した新たな講師に対する研修が必要です。
塾講師へのおすすめの研修内容
塾講師に対する研修には、さまざまな種類があります。
各研修の特徴を理解することで、講師への研修内容を最適化させることが可能です。
塾講師のスキルや指導力を高めるためにおすすめの研修内容は、下記の5つです。
- 知識伝達型研修
- ワークショップ型研修
- 教室会議
- OJT
- 模擬授業
以下でそれぞれの研修の特徴を確認します。
おすすめの研修①:知識伝達型研修
知識伝達型研修とは、塾で必要な基本的な知識を身につける研修です。
塾講師は授業を受けるスタイルで話を聞き、知識伝達型研修を通して塾で働くために必要な基礎的な知識を会得します。
知識伝達型研修は、短時間で多くのことを学ぶためメモを取らせ後から見返せる工夫をすることが大切です。
知識伝達型研修を通して、以下について講師に伝えるのがおすすめです。
- 生徒との関わり方・コミュニケーション方法
- 塾を進める上で大切なこと
- 塾のミッションや理念・ルール
知識伝達型の研修を上手く活用してください。
おすすめの研修②:ワークショップ型研修
ワークショップ型研修は、グループ交流を通じて学びを深める研修です。
この形式であれば、講師同士の意見交換が活発になり、多角的な視点からの学びが促されます。
ワークショップ型研修は、同僚とのコミュニケーションも同時に深まるため、チームワークの向上も期待できます。
また、開業したての塾の場合、ワークショップを通じて塾の経営方針を検討することも可能です。
たとえば、ワークショップ内で「どのような距離感で生徒と接するべきか」というテーマについて講師陣と会話することで、塾としてどうあるべきかを考えられます。
ワークショップを上手く活用し、講師の意識を高め、塾全体の方針を浸透させることが重要です。
おすすめの研修③:教室会議
教室会議は、全スタッフが共有すべき情報や塾のルールを確認する研修です。
教室会議によって、新人講師も含めて全員が塾の方針やルールを明確に理解できます。
知識伝達型研修のように詳細な資料を作成し、講師が理解しやすいように配慮することが大切です。
特に新しく採用された講師に対しては、本研修を必須にすることで、塾全体の方針を伝えることができます。
もしくは、塾全体で月に1回教室会議を設けることで、ルールの再認識を徹底するやり方もあります。
教室会議をうまく活用し、塾内でのルールを浸透させるのがおすすめです。
おすすめの研修④:OJT
OJTは、先輩講師が後輩講師に直接指導を行う研修です。
この研修では、マンツーマンでの指導が可能なため、質問しやすい環境が整っています。
先輩講師の豊富な経験に基づく指導が行われるため、後輩講師のスキル向上が期待できます。
OJTは研修の中で実践的な技術を学べるため、経験が浅い塾講師に特におすすめの研修です。
採用した講師は、まずはOJTにより実践的な知識をつけるなど、工夫することが大切です。
塾経営者はOJTをうまく活用してください。
おすすめの研修⑤:模擬授業
模擬授業は、実際に講師に日頃の授業を実践してもらい、講義力を評価・向上させるための研修です。
集団授業を行う学習塾でよく実施されている研修の1つです。
板書の仕方・説明の上手さ・声の大きさなどの授業スキルから、立ち居振る舞い・言葉遣いなどもチェックします。
このように客観的に評価される場を設けることで、普段の授業から緊張感を持って講義を行ってもらえるようになります。
また、模擬授業によって明らかになった課題を改善することで新任講師の授業力を高めることも可能です。
模擬授業を月に1回開催するなど、日々授業スキルを向上させるよう意識を向けさせる研修がおすすめです。
塾講師への研修で身に付くスキル
研修によって身に付くスキルにはさまざまあります。
本章では、研修で身に付く主なスキルを3つ解説します。
- 講義力
- 生徒へのコミュニケーション力
- 保護者対応
以下で詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
スキル①:講義力
研修と模擬授業によって、講師は講義力を高めることができます。
講義力は授業の質と直接関連しており、最も重要なスキルです。
研修を通して授業のわかりやすさなどをフィードバックすることで、講師の抗議力を上げることができます。
講師全体の講義力が高いと、塾としての評価も上がるため、塾経営に重要な要素です。
スキル②:生徒へのコミュニケーション力
研修を通して生徒との対話の仕方などのコミュニケーション力を身につけることができます。
コミュニケーション力は、生徒との良好な関係形成に不可欠です。
たとえば、授業中に内容を理解できていない生徒がいる場合、即座にフォローすることが可能です。
また、各生徒と会話する際に、生徒の疑問や悩みを解消することができます。
このように、塾講師の生徒に対するコミュニケーション力を育てることで、塾全体の評判に繋がります。
講師に対する研修を導入することは、口コミにより塾の評判を上げたい塾経営者にはおすすめです。
スキル③:保護者対応
研修を通して保護者との適切なコミュニケーション力を身につけることができます。
保護者との良好な関係は、塾経営において重要です。
塾に対する保護者からの評価が下がると、生徒の離脱につながる恐れがあります。
研修を通して保護者とのコミュニケーションの取り方や立ち振る舞いを学ぶことで、保護者からの塾への評価を高められます。
保護者からの信頼を獲得するためにも、保護者に対する対応方法も事前に伝えておいてください。
塾講師への研修を成功させるポイント
塾講師への研修を成功させるために、さまざまなポイントに注意する必要があります。
本章では、塾講師への研修を成功させるポイントとして以下の3つを解説します。
- 経営理念や求める講師像を明確にしておく
- 塾講師へ対するルールや規則を作成しておく
- 講師力を高めるための教材を用意しておく
各ポイントを理解して、最適な研修を行ってください。
ポイント①:経営理念や求める講師像を明確にしておく
塾講師への研修を成功させるためには、塾の経営理念と求める講師像を明確にする必要があります。
塾の目指すべき方向性や目標が不明確であると、講師はどのような姿を目指すべきか分からなくなります。
具体的かつ現実的な経営理念や求める講師像を共有しておくことで、講師の質を担保することが可能です。
また目指す姿が明確なため、講師としても研修に取り組みやすくなります。
塾経営者の方は、研修を行う前に塾の経営理念と求める講師像を明確にしておき、研修前に忘れずに講師へ共有してください。
ポイント②:塾講師へ対するルールや規則を作成しておく
学習塾内のルールや規則を作成しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
塾講師と生徒・保護者とのトラブルは、塾経営において致命的な問題となります。
そのため、SNSでの発信に関する規則や体罰の禁止など研修で明確にルールを示すことが重要です。
ルールと規則を作成しておくことで、講師、生徒、保護者のトラブルを未然に回避して塾経営が行えるようになります。
塾講師に対するルールや規則は、徹底して共有することが大事です。
ポイント③:講師力を高めるための教材を用意しておく
講師力を高める教材を用意することで、研修がより実践的になり、長期的なスキル向上が期待できます。
研修中に口頭だけで指導すると研修内容を忘れやすく、学びが定着しません。
たとえば、全国学習塾協会が行う学習塾講師検定の過去問題を用意することで、質の高い研修が可能となります。
また、教材を使うことで具体的なスキルや知識が身につくだけでなく、研修後も復習ができるため知識の定着率が高まります。
より良い研修を行うためには、教材の準備などにも時間をかけることが大切です。
塾講師への研修に関するよくある質問
塾講師へはじめて研修を行う方は、さまざまな疑問や悩みを抱えている場合が多いです。
ここでは、塾講師への研修に関するよくある質問として以下の2つを紹介します。
- 塾講師への最適な研修期間は?
- 教科によって研修内容は変わりますか?
疑問や悩みの解消に役立ててください。
塾講師への最適な研修期間は?
最適な研修期間は塾の指導形態によって異なります。
一般的な個別学習指導型の塾では1か月、集団学習指導型の塾では2〜3か月が目安です。
研修期間の違いは個別指導と集団指導で求められるスキルセットが異なるためです。
塾講師への大まかな研修期間の目安としてください。
また、受けさせたい研修の種類・数によっても研修期間は異なるので、注意が必要です。
教科によって研修内容は変わりますか?
担当教科が違っても基本的な研修内容は変わりません。
研修は、一般的にどの教科も一律で実施されます。
また、学習塾では1人の講師が複数の教科を担当する場合が多いです。
そのため、多くの学習塾では担当教科による研修内容の違いはありません。
しかし、採用した塾講師の経験が浅い場合は、他の講師と研修内容が異なります。
具体的には、生徒とのコミュニケーション方法や講義力向上のためのOJTなどを長めに設定することがおすすめです。
塾として講義の質を担保するためにも、採用した講師のレベルに合わせた研修を行うことが重要です。
ぜひ講師に合わせた研修内容を考えてください。
学習塾は講師への研修を取り入れて塾のブランド力を高めよう!
学習塾で研修を取り入れることで、講師をはじめスタッフ全体が経営理念や求められる姿を理解できます。
また、講師の講義力が高まることで生徒や保護者からの口コミが良くなり、塾のブランド力を向上させることが可能です。
学習塾のブランド力が高まれば、より多くの生徒を集められるため、塾経営の成功に近づきます。
最適な研修を取り入れて塾講師やスタッフのスキルを高めてください。
なお、講師の採用・育成コストを削減したい学習塾は教育現場のスポット指導アプリmanaboの導入がおすすめです。
manaboは生徒の質問に対して24時間365日、幅広い科目と高いレベルでの対応が可能となります。
生徒の質問対応のための講師の採用が不必要になるため、人件費を大幅に削減できます。
講師の採用や育成にお困りの塾経営者の方はmanaboの公式サイトで詳細をご確認ください。
24時間365日幅広い科目・レベルの質問対応が可能に。
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